パンデミック中の夫の過労死を巡り、女性が日本の医療検査会社を提訴






夫が自殺した女性の法定代理人らがコメントを読み上げる=京都市中京区で2024年4月23日、水谷玲央奈撮影

【京都】亡き夫が過労でうつ病を発症し自殺したとして、女性が4月23日、亡き夫が勤めていた医療検査会社に1億1200万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。

2020年に死亡した時点で41歳だった女性の夫は、医療施設からコロナウイルスの検査サンプルを収集する会社に勤務していた。 2020 年春に大規模なテストが開始されてから、その作業負荷は増加しました。 訴訟の中で、彼の未亡人は労働時間を減らすための措置は何も講じられなかったと主張している。

訴状と原告の弁護士によると、男性は2018年から日本臨商(京都府久御山町)に就職し、大阪府吹田市の同社大阪北営業所に勤務し始めた。 社内で新型コロナウイルス検査のための医療機関からの検体採取などの業務を担当していた。 しかし、遅くとも2020年8月中旬にはうつ病を発症し、8月17日に自殺した。

男性の未亡人が大阪府茨木市の労働基準監督署に相談したところ、5月中旬から6月中旬にかけて、前月より約61時間多い約84時間の時間外労働があったことが確認された。 この時期は、コロナウイルスの感染拡大によりPCR検査や抗原検査などの業務が大規模に開始される時期と重なっていたはずだ。

また、同年7月14日から8月12日までの30日間に約98時間の時間外労働をさせた疑いがある。 そのため労働監督局は、彼の自殺は長時間労働が原因で発症したうつ病のせいとし、仕事に関連したものであると認定した。

未亡人によると、男性は午前2時まで帰宅することが多く、休暇中も自宅でパソコンで作業することもあったという。 弁護団は同社が長時間労働の削減など具体的な措置を講じなかったと主張し、当時の代表取締役は「従業員の心身の健康を損なわないよう注意義務を怠った」と主張している。 」

告訴後の記者会見で、女性の代理人弁護士がコメントを発表した。 「ショックと悲しみで頭が真っ白になり、この仕事のせいで夫の命が奪われたのではないかと思いました。関係者には責任をとって夫に謝罪してほしいです」と彼女は語った。 同社は告訴状は提出されていないとして、この件についてのコメントを拒否した。

【水谷玲央奈】


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smith

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