国際原子力機関の事務局長はNHKに対し、福島第一原子力発電所の海洋からの処理水や希釈水の海洋放出をめぐる誤った情報や混乱と闘うには「完全な透明性」が鍵であると語った。
来日中のラファエル・マリアノ・グロッシIAEA事務局長は火曜日、NHKに語った。
同氏は水曜日に福島第一発電所を視察し、廃棄作業の進捗状況を確認する予定だ。
グロッシ氏は、IAEAが処理水の安全性を独自に監視していることに言及し、日本の処理水放出計画は国際安全基準に準拠していると述べた。
重要なのは計画が計画通りに実行されるかどうかだ、と同氏は付け加えた。
工場内で溶けた燃料を冷却するために雨や地下水と混ぜて使用される水。 たまった水は処理されてほとんどの放射性物質が除去されているが、依然としてトリチウムが含まれている。
処理水を海洋に放出する前に、発電所の運営者は処理水を希釈してトリチウムレベルを世界保健機関が飲料水として推奨するレベルの約7分の1に下げる。
釈放に反対したり懸念を表明した中国などの国への対応について問われたグロッシ氏は、対話が継続中であり、こうした懸念の解決につながることを期待していると述べた。
同氏は、これらの国々の人々が処理水に関する状況を徐々に理解し始めているという印象を持ったと述べた。
グロッシ氏は、一部の人々は処理水を恐れており、多くの誤った情報と混乱があると付け加えた。 同氏は、情報の「完全な透明性」がこの問題に対処する唯一の「解毒剤」であると強調した。 同氏は、理解を促進するためにIAEAが科学データを各国と共有すると付け加えた。